お疲れ肝臓☆しゃかりき分解!の巻
・お酒を飲んだ時の、肝臓の働きが分かる
・糖質制限中の、お酒の付き合い方が分かる
・いつも頑張ってくれている、肝臓への愛情が膨れ上がる
ねこ助手
ん~…。
ねこ助手
ゆ・で・た・ま・ご。
ねこ助手
あっ…違うや!
ねこ助手
これじゃ5文字になっちゃうよ!
ねこ助手
(ごしごし)
ねこ助手
えええ?
ねこ助手
他に何がある?
ねこ助手
絶対、そんな食材ないよ~…。
ひよ教授
ふぅ~!!
ひよ教授
やっと研究発表が終わったよ!!
ねこ助手
あっ!教授お疲れさまでぇすっ!!
ひよ教授
いやぁ今年の生徒たちは、粒ぞろいだねっ!!
ひよ教授
お?
ひよ教授
ねこ助手、何やってるの?
ねこ助手
あ、これですか?
ねこ助手
ロカボクロスワードです!!
ひよ教授
なになにそれ?
ひよ教授
なんか面白そうじゃん!!
ねこ助手
縦横に空いたマスに、クイズ形式でロカボな食材を入れてくんです!!
ひよ教授
ほほぉ!!
ねこ助手
んで、特定のキーワードを見つけ出して応募すると…。
ひよ教授
ふむふむっ!!
ねこ助手
ふすま粉が5キロ当たるんですっ!!
ひよ教授
おおっ!!!
ひよ教授
け、結構欲しいっ!!
ねこ助手
でもこの問題が、どうしても解けないんです!!
ひよ教授
どれどれ?
ねこ助手
この問題なんですけど…。
ねこ助手
「大さじ1当たりの糖質量が0.5で、異国の香りがする発酵イケメン調味料!」
ねこ助手
これ、分かります?
ねこ助手
僕、ゆで卵だと思ったんですけど…。
ひよ教授
え!?
ひよ教授
な、なんで卵を大さじで図るの!?
ひよ教授
しかも調味料って、バリバリ書いてるじゃん!!
ねこ助手
あ、ほんとだ!!
ひよ教授
ナンプラーだよそれ!!
ねこ助手
ああっ!!
ねこ助手
ナンプラーかぁ!!
ひよ教授
て、てか助手として大丈夫!?
ひよ教授
結構、ヒント盛りだくさんな問題だよ!?
ねこ助手
や、やだなぁ!だいじょぶですよお!
ねこ助手
にゃははは!!
ねこ助手
でもこのクロスワードって、糖質量とかすごく勉強になるんです!!
ねこ助手
普段の生活にも使えるし、結構侮れないんですよねぇ!
ひよ教授
なるほどなるほど!
ひよ教授
それは確かに、良い事だね!
ねこ助手
あと今日は糖質どのくらい食べられるか~とか!!
ねこ助手
細かく計算してるんですよねぇ!!
ひよ教授
えらいえらい!!
ひよ教授
んで、今日の残り糖質許容量は?
ねこ助手
え~っと今日はあと43gですね!!
ひよ教授
おおっ!!
ひよ教授
ホントにつけてるんだね!?
ねこ助手
ふふふ~♪
ねこ助手
僕、やる時はやる子なんですよ~♪
ねこ助手
しかも今日は飲み会だから、飲み会のメニューも計算してるんです!
ひよ教授
ほ、ほう?
ねこ助手
焼き鳥40本食べたら、丁度43gになる計算なんですよね!!
ねこ助手
にゃははは!!
ねこ助手
完璧だぁ!!
ひよ教授
……。
ひよ教授
で、でもそれって…。
ねこ助手
はい?
ひよ教授
お酒飲んじゃうんだよね?
ねこ助手
は、はい…。
ねこ助手
モリモリ飲みますけど…。
ねこ助手
あ!!でもハイボールだから大丈夫ですよ!!
ひよ教授
……。
ねこ助手
ちゃんとお酒の糖質も、計算してますよっ♪
ひよ教授
い、いやそうじゃなくてね?
ねこ助手
ぇ…?
ねこ助手
な、なんか怖いんですけど…。
ひよ教授
ようし!!
ひよ教授
じゃあ今日は、お酒を飲んだ時の糖質分解についてのお話をしようか!!
ねこ助手
ええ!!?
ねこ助手
これなんか、僕が凹んじゃうことがあるんですね…!?
ひよ教授
う、うん…。
糖質制限中のアルコール摂取ってどうなるの?
ひよ教授
じゃあまず、基本的なところからお話しようか!
ひよ教授
アルコールを分解する臓器とは、どこでしょう?
ねこ助手
はいっ!!
ひよ教授
はい、ねこ助手っ!!
ねこ助手
肝臓ですっ!!
ひよ教授
いいねぇ!!その通りっ!!
ひよ教授
じゃあその肝臓のお仕事とは、アルコール分解以外に何があるでしょうかっ!!
ねこ助手
……。
ねこ助手
え、え~っと…。
ねこ助手
炊事・洗濯ですかね…?
ひよ教授
ま、まぁ…。
ひよ教授
ある意味そうだよね!!
ひよ教授
じゃあまず、その肝臓の働きから確認してみようか!!
胃腸で吸収された食事を細かな栄養素に組み替える、「代謝機能」
アルコールなどの人体に有害な物質を排出・分解する、「解毒・排出機能」
生命活動に使用するエネルギーをため込む、「貯蔵機能」
ねこ助手
おおっ!!
ねこ助手
全部めちゃくちゃ重要ですね!!
ひよ教授
その通りだね!!
ひよ教授
簡単に言うと、肝臓は使える物質を吸収・分解してエネルギーを作る。
ひよ教授
そしてそのエネルギーを蓄えることもするし、時にはいらないものは外に出してしまう。
ひよ教授
栄養分の料理人にも、エネルギーの倉庫番にもなるわけだね!
ねこ助手
おおっ!家計を担うお母さんみたいですね!!
ねこ助手
お酒を飲んだ時は、「解毒・排出機能」でアルコールを分解してくれるんですよね!!
ねこ助手
3つもお仕事あるなんて、大変だなぁ!!
ひよ教授
まさにそこだよっ!!
ねこ助手
へ?
ひよ教授
ねこ助手は、今日の飲み会で食べられる糖質量を計算していたね?
ねこ助手
は、はい…。
ひよ教授
そしてそれは、何から算出したんだね?
ねこ助手
何って…。一日分の糖質摂取目安量ですけど…。
ねこ助手
人によって違いますけど、僕の場合は一日合計80gに抑えてるので…。
ひよ教授
なるほど、なるほど!!
ひよ教授
でもその糖質目安量は、肝臓がフル活用された時の目安では?
ねこ助手
……!!
ひよ教授
もし肝臓が何かしら、別のお仕事をしていたら…。
ひよ教授
ねこ助手の肝臓は、普段と同じように糖質を貯蔵してくれるのだろうか?
ねこ助手
……!!!
ひよ教授
もし肝臓がアルコール分解で大忙しなら、肝臓はブドウ糖に分解された糖質をキチンと貯蔵してくれるのだろうか?
ねこ助手
た、たしかに…。
ひよ教授
もし肝臓がブドウ糖(糖質)を普段通りに貯蔵できなくなったら、その残りのブドウ糖は体脂肪として蓄積されてしまうよね?
ねこ助手
つ、つまり…。
ねこ助手
お酒を飲んでしまったら、糖質の貯蔵にまで手が回らない可能性があるわけですね!!
ひよ教授
しかも、結構高い確率だね!!
ねこ助手
な、なんてことだ…。
ねこ助手
あと43gも糖質を食べられるのに、肝臓が十分貯蔵できないなんて…。
ひよ教授
肝臓が自分で保管できないエネルギーは、体内に脂肪として蓄積される。
ひよ教授
もちろんその脂肪も将来的にエネルギーとして使用されるけれど、ダイエッターにとっては嬉しくないよね?
ねこ助手
そ、そうですね…。
ねこ助手
「この脂肪、エネルギー源だから!」とか、開き直れないですもんね…。
ひよ教授
そ、それは結構難しいよね…。
ひよ教授
さらにダイエッターの方は、良く筋トレも行うよね?
ねこ助手
はい!僕もやってます!
ひよ教授
その筋トレを行う上でも、肝臓に蓄えられているエネルギー(グリコーゲン)は必要になってくる。
ひよ教授
そこで、これを見てくれたまえ!
肝臓に蓄えられるグリコーゲンの上限は約100g(300~400kcal)であり、約8時間で空になる。
これは平均的な睡眠時間と同じであり、そのため朝には貯蔵された肝臓グリコーゲンは空になる計算である。
ねこ助手
なるほど…。
ねこ助手
筋トレなどのハードな運動にも、糖質が必要ですものね?
ひよ教授
その通りだね!
ひよ教授
そしてアルコールによって「貯蔵機能」が上手く機能していない場合、貯蓄そのものが上手くできていない。
ねこ助手
ふむふむ…。
ひよ教授
その状態で筋トレをしても、最大のパフォーマンスは出せないだろうね!
ひよ教授
そのため前日にお酒を飲まれた方も、筋トレ時に肝臓に十分なエネルギー貯蔵があるかを加味しなければならない。
ねこ助手
そ、そうだったのか…。
ひよ教授
もちろん、肝臓がアルコールの分解だけに100%力を使うわけではない。
ひよ教授
代謝機能・貯蔵機能ともに、少なからず機能はしている。
ひよ教授
しかし普段の食事と同じように糖質許容量を設定するのは、少し難しいかもしれないね!
ねこ助手
た、たしかに…。
ねこ助手
ぼ、ぼくは…。
じゃあどうすれば…。
じゃあどうすれば…。
ひよ教授
……。
ねこ助手
あっ!!
ねこ助手
じゃあ糖質ゼロのお酒だけ飲んで、食事をとらないってのはどうでしょう!!
ねこ助手
それなら貯蔵漏れになる糖質も、ぐっと減りますよね!!
ねこ助手
にゃはは!てんさぁい!!
ひよ教授
い、いや…。
ひよ教授
それもまた、一つの問題が生じるのだよ…。
ねこ助手
へ?
ひよ教授
もし食事を全然とっていない状態で、お酒を飲み過ぎるとどうだろう?
ひよ教授
まず空腹のため血液中のブドウ糖が低い状態、つまり低血糖の状態になっている。
ねこ助手
ふむふむ…。(メモメモ)
ひよ教授
通常の糖質制限なら、ここで肝臓や腎臓によって脂肪や貯蔵庫からグルコースを作る糖新生が行われる。
ひよ教授
でもその時肝臓は、アルコールの分解のお仕事で、肝臓はいっぱいいっぱいだったよね?
ねこ助手
つまり、糖新生をしづらい状態になっていると?
ひよ教授
その通りっ!!
ひよ教授
もちろん肝臓が100%アルコール分解に回るわけではない。
ひよ教授
でも糖新生が十分に行われない場合、血糖値が正しく上昇しない恐れがある。
ひよ教授
これは低血糖を引き起こす恐れがあり、糖尿病の方などには危険な要素になっちゃうよね?
ねこ助手
じゃあお酒を飲む前に、ある程度の糖質を取る方が良いと?
ひよ教授
そうすればお酒を飲むときには、ある程度の血糖値が保たれているからね!
ねこ助手
でもその摂取したブドウ糖は、筋肉や肝臓に貯蔵されづらいんですよね…?
ねこ助手
肝臓先生、アルコールの分解でお忙しいですもんね…。
ひよ教授
そ、そだね…。
ねこ助手
貯蔵できなかったブドウ糖は、体脂肪になっちゃうんですよね…?
ひよ教授
う、うん…。
ねこ助手
……。
ひよ教授
……。
ねこ助手
想いが相反するー!!
ねこ助手
やだー!!!
ひよ教授
む、難しい言葉で駄々こねないのっ!!
ねこ助手
じゃあ、どうしたらいいんでしょう?
ひよ教授
やっぱり、シンプルじゃない?
ねこ助手
と、いいますと?
ひよ教授
空腹時にお酒を飲まない・少しは糖質を取る・飲み過ぎないっ!!
ひよ教授
食事なしのお酒は、アルコール濃度も必然的に高くなる。
ひよ教授
胃や腸などの消化器官への影響もあるし、やはりお勧めできないね!
ねこ助手
ああっ!!
ねこ助手
良く言われてることすぎて、新鮮味がないっ!!
ひよ教授
し、仕方ないでしょっ!!
ひよ教授
あとはやっぱり、飲み会だからね!!
ひよ教授
時には息抜きとして、しっかり楽しんでもいいと思うよ!
ねこ助手
まぁそうですね!!
ねこ助手
飲み屋さんって、結構ロカボメニュー多いですよね?
ひよ教授
うんうん!あれは魅力的だよね!
ねこ助手
〆の炒飯ラーメンセットとか頼まなきゃ、いい感じの糖質量で終われますしね!
ひよ教授
そだねぇ!!
ひよ教授
あと糖尿病の方や低血糖の方は、前述のように十分お気を付けいただきたいっ!!
ねこ助手
人によって血糖上昇値には差がありますからね!
ひよ教授
お酒を完全に飲んではいけないと、お医者様に仰られている方もいらっしゃるだろうね!
ねこ助手
確かにひとくくりで考えるのは、危険ですね!
ひよ教授
経口血糖降下剤やインスリン注射等との干渉も、前もって把握しておいた方が良いね!!
ねこ助手
なるほどなるほど!
ねこ助手
頼りになるお医者さんに、食い気味で聞くべきですね!
ひよ教授
お酒飲むとき、どのくらい食間を開けたほうがいいですか?とかね!
ひよ教授
自分の血糖値に合わせて、バリバリ質問しまくったほうが良いだろうね!
ねこ助手
頼りになるお医者様は、知識も豊富ですからね!!
ねこ助手
でも、こうやって考えると…。
ねこ助手
肝臓って、ほんと頑張り屋さんですよね?
ひよ教授
ほんとほんと!!
ひよ教授
いたわってあげなきゃいけないよね!!
ねこ助手
感謝の気持ちが足りなかったなぁ…。
ねこ助手
(すりすり)
ひよ教授
ねこ助手は、最近もグビグビいってるの?
ねこ助手
いや、最近はぐっと減りましたね!!
ひよ教授
おっ?そなの?
ひよ教授
確かに最近、ハイボール缶があんまり捨てられてないね!?
ひよ教授
前は収集所かと思うくらい山積してたもんね!?
ねこ助手
そりゃそうですよっ!!
ねこ助手
せっかく鍛えた筋肉が、分解されちゃうって聞いたんですもん!
ひよ教授
ああ、なるほど!
ひよ教授
コルチゾルの話だねっ!!
ねこ助手
この鍛え上げた腹筋が…。
ねこ助手
(もにっ)
ひよ教授
……。
ねこ助手
失われるなんてッ…!
ねこ助手
(むにむにっ)
ひよ教授
……。
ねこ助手
耐えられませんからねっ!!
ねこ助手
(もににに…)
ひよ教授
……。
ねこ助手
……。
ひよ教授
良い筋肉だね…。
ねこ助手
……。
ねこ助手
つっこんでくださいよ……。
ひよ教授
……。
ねこ助手
逆に辛いですよ…。
ひよ教授
……。
ひよ教授
…なんかごめん。
~ 次回もみてね! ~
※各データの参照元は厚生労働省等、各種公的機関を主としています
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