亜麻仁の抽出油、亜麻仁油。
広くダイエット効果が謳われ、スーパーでも目にする機会が増えてきたこの植物油。多くの方が摂取されていますが、一体どんな効果を秘めているのでしょう?
本記事では亜麻仁油のダイエット効果と、副作用・飲み方をイラスト付きで詳しくご紹介します!
- 亜麻仁油を詳しく理解し、より安全に活用できる
- 亜麻仁油の効果と危険性を、分かりやすくイラスト付きで理解できる
- 沢山の方が愛用する、お勧め亜麻仁油が分かる
亜麻仁油ってなに?
まず亜麻仁油の読み方は、アマニユさん。可愛らしいネーミングのこの油の、基本データからご覧ください。
亜麻科植物の種子から抽出される食用油。寒冷地での栽培に適しているため、全世界1/2~1/3の量がカナダで栽培されている。
カロリーは大さじ1杯当たり110kcalと、食用油のため比較的高め。また酸化に非常に弱く、空気に触れると過酸化脂質に変わる特徴を持つ。
同時に広く摂取が推奨される、n-3系脂肪酸(オメガ3)のα-リノレン酸を豊富に含み、この脂肪酸の恩恵がダイエット効果に直結する。
さらに空気に触れると過酸化脂質を分泌し、DNAに損傷を与え発がん作用を生む可能性もあります。…と、ここまでは全然嬉しくない効果ばかりですが、この亜麻仁油には素晴らしい恩恵をお持ちなのです。
ではまず最初に、この亜麻仁油に謳われる効果からご覧ください。この亜麻仁油をちょい舐めすると、一体どんな恩恵を受けられるのでしょうか。
亜麻仁油の効果と働き
まず亜麻仁油には、以下の効果が謳われます。これは前述の脂肪酸による恩恵であり、フィッシュオイルと似た効果と言えるでしょう。
- コレステロール値・血圧抑制による生活習慣病の予防
- アトピーなどのアレルギー緩和、免疫力の増加
- 保湿効果及び代謝促進による美肌・美容効果
- 認知症・更年期障害の改善
- DHA・EPAによる脳機能の改善
- 多種類の食物繊維によるダイエット効果
なんだか怪しげな石レベルの、魅力的な効果のオンパレードです。もし全効果を実感できれば、神油として教科書に残るレベルでしょう。
ではこれらの効果は、どの様な成分に裏付けされているのでしょう。では次に、亜麻仁油に含まれる成分をご覧ください。
- 脂質
- α-リノレン酸 (体内でEPA、DHAへ変換、リノール酸の抑制)
- リノール酸 (アレルギー原因となる)
- オレイン酸 (抗酸化作用 過酸化脂質の分解)
- アマリグナン (抗酸化作用 女性ホルモン作用)
- 水溶性食物繊維 (整腸作用 GLP-1ホルモンの活性化)
- 不水溶性食物繊維 (整腸作用 GLP-1ホルモンの活性化)
ただそれでいて各成分の含有量は、かなり膨大。ここからは脂質を始めとする、各成分の働きをご紹介します。
脂質とは?
なぜならこの成分は、体内の細胞膜やホルモンを生成する成分だから。同時に炭水化物の倍近いエネルギーも生み出す、まさに体には欠かせないエネルギー源と言えるでしょう。
そしてこの脂質は、油脂とそれ以外に分類されます。さらに油脂には、大きく分けて以下の種類が存在します。(脂質=油脂+それ以外)
- 飽和脂肪酸 (バターやラードに含まれる)
- 不飽和脂肪酸 (オリーブオイルなどに含まれる)
- トランス脂肪酸(マーガリンや洋菓子に含まれる)
まず飽和脂肪酸は、過剰摂取により悪玉コレステロール(LDL)と中性脂肪が増加します。常温でも固まる性質を持ち、体内(血管内)でベットリ固まる印象をお持ちください。
印象としては、血液がドロッと固まって流れない感じ。血管という管の中に、不純物が滞っているイメージが分かり易いかもしれません。
さらにアメリカの加工食品の栄養成分表示には、トランス脂肪酸だけでなく飽和脂肪酸の総量も表示されています。つまり「トランス脂肪酸と飽和脂肪酸の両方を気にしてね」と忠告されており、いずれの油脂も過剰摂取は危険だと考えられています。
特に魚に含まれる脂肪酸の効果は著しく高く、有名なオメガ3と言われる飽和脂肪酸が最も人気です。そしてこのオメガ3脂肪酸こそ、亜麻仁油にもゴリゴリに含まれる成分なのです。
恐らくこのオメガ3のお名前は、聞き飽きていらっしゃるかと存じます。ただこのファイナルファンタジーの敵のような名前の成分を、もう一度だけ説明させてください。
オメガ3脂肪酸は体に好影響を持つ、不飽和脂肪酸に分類される脂肪酸。栄養学の観点からも摂取すべき、必須脂肪酸に該当する脂肪酸。
血流改善・コレステロール値の低下・アレルギー抑制などの魅力的な効果と共に、脂肪の分解促進や合成抑制など、高いダイエット効果も併せ持つ。
つまり脂なのに体に良い、体が喜ぶ脂肪酸といったところです。素敵ですね。
簡単な比較で亜麻仁油に含まれるαリノレン酸はゴマの150倍、100種類以上もの植物油脂でも3番目に多い超優等生。もうゴマは二度と亜麻仁油の前で、αリノレン酸の話はしないでしょう。
さらに亜麻仁油は、ゴマの約2倍の食物繊維を持ちます。そして亜麻仁油の食物繊維は、水溶性食物繊維と不要性食物繊維のバランスが非常に良く、便秘解消や腸内環境の正常化にも大きく貢献します。
『バランスの良い食物繊維で腸内環境を改善し、結果的に基礎代謝を大幅に改善する。』これは効果的な脂肪燃焼を狙うなら、是非習得しておきたい連続技です。
凄いぞ亜麻仁油(*‘∀‘)!
豊富な食物繊維量だけではなく、そのバランス感覚まで優れているとは…。ここまで大差をつけられたら、もはやゴマはふて寝するしかありません。
実はこのαリノレン酸は、体内で必要に応じてオメガ3仲間であるEPAとDHAに変換される特徴を持ちます。つまりαリノレン酸を摂取するということは、EPAとDHAの効果を根こそぎ獲得することになるのです。
つまり亜麻仁油を摂取することは、結果的に青魚を摂取するのと同じ効果を得るということ。さらにお魚には含まれない食物繊維までも含有している点が、亜麻仁油の根強い人気の秘密と言えるでしょう。
一度で2度、いや3度美味しい、αリノレン酸。αリノレン酸を制覇する者は、オメガ3を制覇するわけです。
では次はこのオメガ3の働きを、詳しくご覧ください。このセクションこそ、亜麻仁油のダイエット効果に直結する最大のポイントです。
オメガ3に期待される効果
まずオメガ3には、前述の通りEPAとDHAの二種類が含まれます。そしてDHAとEPAのそれぞれの効果は、以下の通りです。
【DHAに期待できる効果】
・血流促進効果による各種臓器の正常化、基礎代謝の向上
→ 代謝促進による脂肪燃焼・ダイエット効果
・中性脂肪の代謝と合成を抑制、脂肪分解酵素の精製促進
→ 脂肪蓄積の予防・ダイエット効果
・コレステロール値の正常化
【EPAに期待できる効果】
・GLP-1ホルモンの分泌促進
→食欲抑制による過度のエネルギー摂取抑制・ダイエット効果
つまり体が本来持つ機能を取り戻し、正しい代謝を促進するということ。加えるのではなく正常化するタイプの、太りにくい体を作るプロフェッショナルと言えるでしょう。
またこれらオメガ3の効果には病気予防・美容効果・スキルアップ・ダイエット効果と、大きく3種類の効果があります。ただ本記事では、オメガ3のダイエット効果に主軸を置いてご説明させていただきます。
オメガ3が持つダイエット効果
まずこのオメガ3には、ダイエット効果に直結する2つの働きが存在します。少し覗いてみましょう。店長やってる(*‘∀‘)?
- EPAによる、GLP-1ホルモンの分泌促進
- DHA・EPAによる、血中中性脂肪低減作用
ではこれら2つの耳慣れぬ効果を、じっくりと確認してみよう。もしかしたら名前とは裏腹に、とても素敵な効果かも知れない。
(1) EPAによるGLP-1ホルモンの分泌促進
このホルモンのお仕事は、血糖値の急激な上昇を抑えること。そして血糖値の急激な上昇を抑えることで、インスリンの多分な排出を抑制できるとされます。
結果としてインスリンによる体脂肪の生成が抑制され、つまりこの段階で、一つ目のダイエット効果が享受できるということです。
これが満腹感に繋がり、結果として食欲そのものも抑制されることに。つまり最初の血糖値の急上昇を抑える働きが、結果として食欲抑制に繋がるのです。
いわばそれは、本来人体に備わる自然作用が良い感じに作用したということです。
(2) DHA・EPAによる血中中性脂肪低減作用
そして次に、DHA・EPAが持つ血中中性脂肪の減少効果。これは具体的には、脂肪分解酵素であるリパーゼを活性化させる効果です。
リパーゼとは体脂肪を脂肪酸とグルコース(グリセロール)に分解する成分。その後、体脂肪はエネルギー源として活用されるため、体脂肪の減少・ダイエット目的にも注目される成分。
ただ脂肪の燃焼には褐色脂肪細胞等が必要であり、有酸素運動などで活性化を促す必要がある。(※正しくはリパーゼが褐色脂肪細胞内で生成される)つまりリパーゼ=脂肪燃焼効果を期待するのではなく、あくまでも有酸素運動のサポート役として考えるべき。
そしてこのリパーゼは本来、有酸素運動等で活性化するのですが、そのサポート役にオメガ3を取り入れるとリパーゼを追撃的に活性化させられるということです。
つまりただオメガ3を摂取しても、いきなり脂肪が燃焼するわけではないよと。あくまで有酸素運動等と組み合わせると、より効果的ですよというロジックです。
すごいぞオメガ3(*‘∀‘)!
何が凄いって、徹底してサポートしまくる感じが最高です。自分自身はしゃしゃり出ることなく、他の有効成分を健気に支えてくれるのです。
ちなみにこの『血中中性脂肪の低減作用』に関して、DHA・EPAは消費者庁で最高評価「A」を獲得しています。まさに国のお墨付き、そりゃあドヤ顔もするというものです。
では次は、亜麻仁油の副作用についてご説明します。この植物油は、毎日摂取して大丈夫なのでしょうか?
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