より安全なダイエットを。
糖質制限中にも広く選ばれる、糖質カットサプリメント。その効果と危険性をしっかり理解すれば、より安全・効果的に使用できます。
今回ご解説するのは、特定保健用食品であるサラシア。その効果と副作用を、イラスト付きで徹底して分かり易くご紹介します!
- サラシアの効果と危険性が、分かりやすくイラストで分かる
- 糖質制限のチートデイに備え、安全なサプリを選ぶ目を養う
- 健康的な糖質制限をサポートする
サラシアのダイエット効果
サラシア・レティキュラー。
糖質カットサプリとして長年愛される、サラシアサプリ。ただ名前は耳にするものの、その詳しい効果はあまり知られていません。
このアニメのヒロインのような名前の植物は、いったい何なのか。まずはその特徴から、簡単にご説明します。
- インド、スリランカなどの熱帯地方に生息する植物
- ニシキギ科サラシア属のつる植物の総称
- インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、糖尿病の特効薬として使われる
- サラシノール・コタラノールの二大成分を売りとする
名前から既に効果がありそうですが、これは体内のバランスを重んじるインド大陸の伝統的な医学です。サラシアはその中でも、古くから糖尿病予防の特効薬として使用された歴史があります。
ではサラシアには、どんなダイエット効果が期待されているのでしょう。多くのサラシアサプリでは、以下の効果が謳われています。
- 体内への炭水化物の吸収を緩やかにする
- 腸への脂肪の吸収を緩やかにする
- 体内に蓄積される脂肪を付きにくくする
- お腹の調子を整える
なんともよだれの出そうな、これらの効果。もし本当ならば、世のコンプレックスの大半を洗い流してくれるでしょう。
そしてその効果を裏付けるのは、サラシアに含まれる以下の成分です。まさかの6大成分が総動員し、高いダイエット効果を狙い撃ちするのです。
- サラシノール(糖質吸収・血圧をゆるやかに)
- コタラノール(糖質吸収を緩やかに)
- ポリフェノール(活性酸素の除去、脂肪分解・吸収を緩やかに)
- テルペノイド(脂肪吸収を緩やかに)
- マニジフェリン(脂肪分解を助ける)
- エピカテキンガレート(活性酸素分解を助ける)
では早速、各ダイエット効果と各成分の働きを、一つづつ詳しくご説明します。
(1) 炭水化物の体内吸収を緩やかにする
そしてこの効果を十分に理解するには、最初に炭水化物が吸収される過程を知る必要があります。まず体内に入った炭水化物は、大きく分けて二つの酵素で分解されて吸収されます。
その1つめがαアミラーゼであり、これは膵臓と唾液から多く分泌される消化酵素。主に炭水化物の中でもデンプンを分解する酵素であり、この酵素により炭水化物は単糖類という小さなサイズに分解されます。
そう幼少期に言われた母の言葉の真意は、「あなたが食べた炭水化物を分解してくれる消化酵素αアミラーゼを、自分でも咀嚼して分泌して、消化効率の向上に務めなさいね。」という意味かも知れません。
実際に母からそう言われた場合、ギャン泣きは不可避。そのため世のお母様達は、オブラートに包んだ表現を使用してくれたのかもしれません。
そして炭水化物を分解するもう一つの酵素は、次に小腸に存在するαグルコシターゼ。この酵素は炭水化物の中でもショ糖や麦芽糖(マルトース)に結合するタイプの分解屋です。
この酵素は小腸にて炭水化物に結合し、そして単糖類に分解します。その結果細かくされた炭水化物は、小腸から吸収できる小さなサイズまで分解されます。
次に麦芽糖(マルトース)とは、麦芽や水飴などに含まれる糖分です。これはブドウ糖が2つ結合した糖であり、こちらも二糖類と呼ばれるサイズです。
実は糖が体に吸収されるには、単糖類サイズに分解される必要があります。そのためまだサイズの大きいショ糖と麦芽糖は、唾液で待ち受けるαアミラーゼ、もしくは小腸で待ち受けるαグルコシターゼによって、細かく分解される必要があります。
つまり炭水化物が細かく分解されなければ、吸収もされにくい。サイズ的に大きな二糖類のままならば、吸収も緩やかになると言うわけです。
そこで、本日の主役であるサラシアの出番です。サラシアの成分であるサラシノールとコタラノールのコンビが、このαグルコシターゼの働きを緩やかにするために出発します。
これにより腸内の善玉菌の数も増大し、お腹の調子が整えられる。これが後述する「サラシアによる整腸効果」に繋がるのです。
それはつまり糖質の吸収が抑えられ、血糖値の上昇が緩やかになるということ。結果インスリンの分泌も緩やかになり、脂肪定着も抑制されやすという理屈です。
つまりサラシアとは、吸収メカニズムに着目した特定保健用食品だということ。ギムネマや桑の葉と非常に良く似た、糖質カットの仕組みと言えるでしょう。
ではここで、サラシアの糖質吸収を緩やかにする効果をまとめてみましょう。簡単に申し上げると、ずばり以下の通りです。
- 炭水化物を細かく分解する、αグルコシターゼの働きを邪魔する
- サイズが大きい炭水化物は、小腸に吸収されず大腸に逃げる
- その過程で腸内環境を整えながら、便として排出される
- 糖質の吸収が緩やかになり、インスリンの分泌も緩やかになる
- 糖の過剰摂取による、インスリンの脂肪合成も緩やかになる
- 生命活動に、体内に蓄積された脂肪を使いやすくなる
つまりそれは、名付けるなら『炭水化物を分解させずに流してしまおう作戦』。名前は少しふざけていますが、非常に理に適った糖質カット方法と言えるでしょう。
では次に、サラシアの脂肪吸収も緩やかにする効果も見てみましょう。糖質だけでなく脂肪の吸収も抑える、そのロジックとは?
(2) 腸内での脂肪吸収を緩やかにする
彼らは腸内の脂質代謝酵素の働きを抑え、脂肪吸収も同時に緩やかにします。これはいわば、『脂肪が吸収される原因を邪魔してしまおう』というロジックです。
そしてポリフェノールとテルペノイドの、脂肪吸収抑制効果は具体的にどう働くのか。それに関しては、各社の実験で以下の報告が行われています。
- 中性脂肪の定着が緩やかになった
- 腸間膜の脂肪が緩和された
- 肝臓周辺の脂肪定着が緩やかになった
- 子宮周辺の脂肪が緩和した
さらにメタボリックシンドローム患者にサラシア成分を含むサプリメントを摂取させたところ、約45%の体脂肪改善が見られた研究データもあります。ただいずれの実験も「サラシア成分を含むサプリ」という表記であり、その他の含有成分の結果である可能性も捨てられません。
さらに脂肪減少に関する具体的な数値データも表記されていないため、全ての研究結果を鵜呑みにすることは難しいでしょう。少し疑い深くて申し訳ございませんが、何卒お許しください。
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(3) 体内に蓄積された脂肪定着を緩やかにする
次に夢のようなこちらの効果に関して、詳しくご説明します。こちらもポリフェノール・テルペノイドのお仕事であり、これら二成分が白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞を緩和する、と報告されています。
つまり白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞に蓄積された脂肪に、サラシアの成分『ポリフェノール』と『テルペノイド』が働きかけるということ。いわば血流にのったサラシア軍団が、体中の脂肪を退治に向かうイメージです。
ただこちらは『何をどう働きかけるのか』という具体的な仕組みに関しては、あまり明記されていません。そのため『結果的にどのくらい脂肪定着率が減少したか』という、数値上の効果である点をご理解ください。
(4) 腸内環境を整え、お腹の調子を改善する
さらに、サラシアを飲むことで腸内環境が整えられたとの報告も挙げられています。ただこれは実のところ、サラシアによる直接的な結果ではなく、サラシアの様々な作用が、結果として腸内環境の正常化に繋がっています。
ではその整腸作用を、一つづつ確認してみましょう。
炭水化物が食物繊維に似た働きをする
ただそれは食物繊維と全く同じ働きではなく、ただ単にお腹を下しているという見方も存在します。それはサラシアだけではなく、糖質カットサプリにおけるレビューの一部に腹痛や下痢の報告が上がっていることに起因します。
これは本来体に吸収される炭水化物を吸収させないことで、他食物の消化作業に時間がかかってしまった結果、腹痛が引き起こされたという見解もあります。
ただその結果、実際に便通も改善されたとの見方も多くみられます。こちらに関しては結果オーライ的な要素があるのも、また事実です。
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吸収されなかった炭水化物が、善玉菌の餌となる
まず小腸から吸収されなかった炭水化物は、そのまま大腸に進みます。そしてそこで腸内環境を整えてくれる善玉菌に、自分の体を餌として差し出すのです。
その結果、悪玉菌が出すはずだったアンモニアも減り、それを分解する気満々だった肝臓の疲弊も減少。つまり内臓を休ませる効果も持ち合わせ、これは整腸作用と共に注目されている効果です。
ビフィズス菌の餌となるオリゴ糖が生き残る
そして腸まで生き延びたオリゴ糖はビフィズス菌の餌となり、腸内環境を整えます。さらにこのオリゴ糖は、本来食べ物に含まれていた自然由来の極めてナチュラルなオリゴ糖です。
そのためサラシアの摂取には、日々の食事から腸内環境を整えられるという長所があります。これに関して、富士フイルムによる研究データでは以下の結果が報告されています。
ヨーグルトから直接ビフィズス菌・オリゴ糖を摂取するより、サラシアの接種による善玉菌の増加効果は5倍~10倍程度高いことが確認。
少し分かり辛くて申し訳ございません。さらに分かり易くまとめると、以下の通りです。
- 生き残った炭水化物が善玉菌の餌となる
- さらにビフィズス菌の餌となるオリゴ糖も生き延びる
- ビフィズス菌が増加し、腸内環境が整う
つまりこの三工程で、腸内環境が大幅に改善されるということです。これは炭水化物が吸収されないことの不調を差し引いても、魅力的な効果と言えるでしょう。
では次にこのサラシア、最も効果的な飲み方とはなんでしょう。その効果的な服用方法を学び、さらにダイエット効果を最大化しましょう。
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