安全を考慮したカフェインの最大摂取量
カフェイン錠剤を服用するのは、個人的にはやはり少し怖い。それは2015年12月に九州の男性が、急性カフェイン中毒で死亡された記事を拝見したからです。
もちろん適量ならば安全だとは理解しているのですが、著者は週7日コーヒーを飲み倒しています。さらに筋トレ前にもガブ飲みしたら、絶対に過剰摂取する自信があります。
そのためここからは、カフェインの安全な摂取量を徹底的にお勉強しましょう。より安全なカフェインライフを楽しむには、どんな距離感が最適なのでしょうか。
過剰摂取にならないカフェイン最大摂取量
これはカフェインへのアレルギーと耐性のお話であり、必ずしも最大摂取量が常に安全とは限りません。
まず一般的なカフェインの最大摂取量は、健康な成人の場合は1日当たり400㎎。これは¥コーヒー660ml分に相当するため、4時間に1杯ペースで24時間飲み続けても大丈夫な計算です。
ただ妊婦の方とお子様は、耐性の問題から最大摂取可能量も減少します。その数値はカナダ保健省やWHOにより異なりますが、常識的な飲み方をしていれば問題ないとされます。
これは人によってはカフェイン感受性が高いためであり、日本人の4人に1人が150㎎程度のカフェインでも不安感を感じる遺伝子をお持ちです。コーヒー飲むと動悸が…(;´・ω・)とお感じになる方は、その4人に1人の遺伝子の方かも知れません。
つまり体重40㎏の女性の場合は、安全だと考えられる最大摂取量が一気に120㎎まで下がります。これはコーヒー200㎎で到達する量であり、1本当たりカフェイン142㎎のモンスターエナジーなら一撃突破です。
さらにその量は、先程ご紹介した筋トレパフォーマンス向上のための摂取量とほぼ同じ。つまり体重47㎏程度の方なら、モンエナ1本を飲んで筋トレをすれば丁度良い計算となる。
ただ欧州食品安全機構(EFSA)の基準を守るなら、その日は他にコーヒーなどは摂取できなくなってしまいます。仕事中にコーヒーを飲んで筋トレ前にもレッドブルを飲めば、オーバーカフェイン間違いなしです。
またカフェインは摂取後の約3.9時間まで、およそ半分が体内に残留しています。そのため夕方に筋トレされる方は、午後までコーヒーを我慢すると良いかもしれません。
ただその場合は短時間のカフェイン摂取量(体重1㎏当たり3mg~5㎎)には及ばないため、その効果は半減するでしょう。ただ健康を第一に考えるならば、その位が丁度良い中庸なラインではないでしょうか。
カフェイン過剰摂取の副作用まとめ
安全な最大摂取量は分かりましたが、気付かずに飲み過ぎたらどうしましょう。寝ぼけてコーヒーを飲むことも、もしかしたらあるじゃないですか。
そんな恐怖心から、次にカフェインの過剰摂取と副作用を調べさせていただきました。するとどうやら、カフェインの副作用には様々な問題があるようです。
副作用の種類 | 症状 |
【カフェイン依存症】
(別名カフェイン離脱症) ※カフェイン常用により引き起こされる |
※少量では満足できなくなる |
【カフェイン過剰摂取】
一日400㎎以上が目安 ※人により最大摂取量が異なる |
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【カフェイン中毒】
1日1000㎎以上 ※人により最大摂取量が異なる |
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【慢性カフェイン中毒】
※カフェイン中毒が継続した場合 |
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【急性カフェイン中毒】
※短時間の超過剰摂取 ※目安は短時間にコーヒー8杯以上 |
※動物実験ではカフェイン11g以上が致死量とされる |
思わずぬいぐるみを抱きかかえしまいそうな、数々の副作用。もちろん適量を飲むなら安全ですが、なんたって死亡の2文字がガクブルです。
さらにはカフェイン最大の問題は、耐性が出来やすいことと依存性。つまり繰り返し服用することで、少なからず使用量が増加しやすい特徴も危険です。
にもかかわらず最大摂取量は変わらないため、より過剰摂取になりやすい。そのため普段コーヒーを飲まれている方が、筋トレ前に大量摂取して本当に安全なのでしょうか。
たとえそれが最大摂取量未満だとしても、ギリギリラインを摂取し続けることはやはり怖い。なぜなら耐性が付けば離脱症になりやすく、普段の生活に支障をきたす恐れがあるからです。
そのため個人的には、筋トレ前のカフェイン大量摂取はあまりお勧めしません。重曹・クレアチン・BCAA等で代用できるなら、その方がより安全ではないでしょうか。
もちろん嗜好品として飲むならば、珈琲を減らす等の工夫で離脱症は回避しやすいでしょう。ただ『自分のカフェイン耐性は本当に1日400㎎かな?』と疑うことも、大切ではないでしょうか。
美味しいと感じる量を、仕事終わりにグビリと一口。そんなほのぼのとした関係を、個人的には珈琲と分かち合いたいものです。
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