お酒は好きなだけ飲め。
ちょい悪上司にそう言われるたび、私の心は軽くなった。まるでそれが男だとでも言わんばかりに、毎日浴びるように飲んでいた。
今日のお話は、そんなお酒に憑りつかれた日々のお話。より健康的な生活を送るための、効率的な節酒方法についてお話させていただきます!
宜しければ、是非ご覧ください。失敗や挫折も体験した、お酒との懐かしいバトルの日々を…。
飲み過ぎに危機感を感じた20代前半
ジュースと変わらぬ値段の、美味しい生ビール。お酒が飲めるよう年齢になった私は、飲み会に毎夜繰り出していた。
大学の授業終わりや、バイト明けの早朝8時。渋谷の映画館で働いていた日々には、ビール片手に帰宅するほど。
わずか数百円で買える、なんともお手頃な極楽タイム。合法的なこのゴキゲンドリンクは、街のあらゆる場所で購入できた。
しかも奇しくも、当時は最強体力の20代前半。私は酒豪で有名なロシア人も怯えるほどに、至福のアルコールライフを楽しんでいた。
友人宅で飛び起きた私は、ベルを鳴らさぬ時計に唖然とした。それはあと一時間後に授業が始まる、極めて深刻な寝坊だった。
慌ててギャツビーを借り、ライオンの様な髪型に仕上げようと洗面台にダッシュする。それと同時に、私は右足に違和感を覚えた。
なぜか不自然に腫れ上がった、右足首の靴下箇所。それはまるで武蔵にローキックを食らった、K1選手のように大きく肥大していた。
5時間正座したときに感じる足の痺れを5倍にしたような、一気に脳へと駆け上る表現できぬ地獄の痛み。例えるならそれは、2万匹のチワワが甘噛みして逃げるような激痛だった。
死に物狂いで友人の肩を借り、中央線に飛び乗って職場に向かう。そしてお昼の休憩時に、塾に隣接する病院で診断を受けた。
もしかしたらとんでもない病気なのかも…。いやいやきっと、右足を寝違えただけに違いない。そう高をくくっている私に、白髭のお爺ちゃん先生は、耳慣れぬ単語を伝えてきた。
これ、軽い痛風だね? 若いのに珍しいね?
まるで珍ポケモンを捕まえる様に、私の右足を触診するお爺ちゃん先生。ゲラゲラ笑うその姿に、正直怒りすら覚えてしまった。
…軽い痛風?年配の方の会話とかで良く耳にする、アレのこと?
状況が理解できない私に、お爺ちゃん先生は詳しく伝えてくれた。いかにこの症状が地獄の痛みを伴い、さらに若者がなりにくいことを。
そして私も赤裸々に報告した。いかに自分が毎日酒を飲み、そして酒に飲まれていたかを。
するとお爺ちゃん先生は、かなり真剣に相談に乗ってくれた。そこには先ほどと全く違う、経験豊富な専門家の顔があった。
そしてそこで、私は忘れられぬご意見を頂戴することになる。それは今も尚、胸に刻んでいる大切なアドバイスである。
『 キミが問題だと感じるべきは、自分の自制心だよ。そしてそれは今から鍛えないと、間に合わなくなるよ。』
どんな人にも備わる、自身を律する自制心。それは時に客観視が難しい、欲望を我慢をする力である。
アルコールやタバコ、ギャンブルや女性関係など。多くの人々が必ず悩む、早期に鍛えるべき欲望への対抗策。
そしてこの自制心の欠落は、時に人生を狂わせる。自分がなりたい姿や夢を問答無用で遠ざける、強大な弱点となる。
そして私には、その一つアルコールへの自制心が不足していた。そしてそれが、『24歳痛風事件』を引き起こしてしまった。
本当の問題は、軽い痛風に罹ってしまったことではない。危険なのは、ここまで自制心が発動しなかったことである。
つまり私の我慢しよかな?という基準が、人より低いと言うこと。その事実が痛風より遥かに問題だと、お爺ちゃん先生は教えてくれたのだ。
『少しくらいなら、タバコもお酒も勿論良いと思う。 でも時に人はね、お酒やたばこに食われる人生を送ることがあるよ。』
『そしてその事は、今からとことん体に沁みこませるべきだ。 お酒と節度あるお付き合いをして、素敵な人生を過ごしてね。』
今でも忘れぬ、これらの大切なお言葉。彼には気軽なアドバイスでも、私は芯から震えあがった。
同時に私は、今すぐにでも自制心を鍛えるべきだと痛感した。そしてこの日を境に、私は大々的な節酒を開始することになった。
隠さぬ現状把握と明確な節酒目標
わずか24歳にして、私は節酒計画を立ち上げた。朝からでも飲みたい盛りの、現役バリバリのバッカス少年にも関わらず。
もちろんいきなりゼロにするには、大変な勇気がいる。というより、当時の私にとって物理的に難しいレベルだった。
なぜなら務めている塾で週3回は実施される、勉強会という名の楽しい飲み会。週4回は連行される、お疲れ会という名目の中華料理店。
これらすべてが、私の完全禁酒を妨げる環境要因。そんな中での完全禁酒は、湾岸戦争に爪楊枝で攻め込む様なものだったのだ。
そしてこの節酒を成功させるために、まず私は二つの情報をブラッシュアップした。
自分がどれだけ自宅で晩酌をしたのか、飲み会で何杯飲んだのか。スミノフ一本たりとも逃がさぬ、鋼のおさけ捜査網を敷かなければならない。
これらはこれからの節酒において、非常に重要な要素になる。それは何故ならこのお酒量は、ある重要な数字との比較に必要だから。
その数字とは、実は飲まなくてよかった量。本当はもう十分酔っぱらっているのに、雰囲気でグビグビ飲んだお酒のことである。
実際私のへべれけ最適量は、ビール約2本分。この数値を超過した部分は、ぶっちゃけ惰性で飲んでいた。
だからこそこのお酒こそ、まず最初に排除されるべきお酒。蓮舫氏で言うところの二本じゃダメなんですか( ゚Д゚)?という部分である。
そして次に掲げたのが、その節酒目標。しかもそれは、ギリギリ無理だと感じるレベルの目標だった。
何故なら今回の節酒は、お酒を減らすことだけが目標ではない。二度とここに戻らないための、自制心の養成が最大の目標である。
つまりそれは、自分自身の精神力も成長させなければならないということ。そのために必要なのは、少し無理に耐えるという経験をしなければならない。
そのためには、自分が心地良く達成できる節酒では意味がない。それは自制心の養成ではなく、ただの酒量管理である。
そして同時に軽度の節酒を目標としてしまった場合、一つの問題が生じてしまう。それは摂取をした場合としなかった場合の、変化を感じづらいと言うことだ。
まず人が成長するには、自分自身で強い変化を感じなければならない。その変化こそが強い継続心へと変わり、自己成長へと繋がる要素となる。
それでは根本的な意識改革は行われづらく、お酒減らすとすげぇ( ゚Д゚)!という超絶体調変化を感じることは難しい。
顔からむくみが取れ、シュッとしたね?と言われるでもOK。肌色が良くなり、生徒にチヤホヤされるでもOK!
このギリギリの節酒により、私は変化というご褒美を感じなければならない。そのためには、ギリギリ無理レベルの克服が必要不可欠なのである。
しかしなぜ、ギリギリ成功するレベルを選ばないのか?その方が自信を失わず、より長く継続できるではないのか?
そこには少し、個人的な考えがある。
もしギリギリ成功する節酒の場合、そこには工夫の余地が少ない。つまり『なぜ失敗したのか』『次回はどうするか』と考える機会が激減してしまう。
ギリギリ失敗するからこそ見えてくる、次回の修正点。それはまるで、RPGのラスボスにギリギリ負けるようなもの。
もう少しでクリアできたのに!という、悔しさにも似た敗北感。その絶妙な敗北感は、次回の工夫や施策を生み出してくれる。
次回はあらかじめ、ご飯を食べていこう。最初からみんなに、一杯しか飲まない事を宣言しておこう。
そんな次回への反省が、その悔しさから生み出される。しかしギリギリでも成功してしまえば、その工夫する機会を失ってしまう。
余裕で出来るレベルではなく、ギリギリ出来るレベルではなく。少しの失敗を繰り返すような、それでいて少しづつ前進するような。
そういうギリギリのラスボス的存在が、人を成長させる。まるで筋トレにおける、地獄のラスト5回追加と同じではないだろうか。
そして最後は、節酒の実践だ。ここからは効果的な節酒に向け、とことん効率的な方法を探したお話である。
効果的な節酒のコツ
ここからは精神論だけでなく、あらゆるテクニックが必要となる。どうせなら全力で攻め込み、そしてお酒と都合の良い恋人未満の間柄になってやるのだ。
そのために掲げた、以下の対策。これらはいずれも、私の節酒を大きくサポートしてくれた。
栄養補給による節酒方法(ビタミン・ミネラル)
ある研究にて、アルコール中毒のネズミにビタミンを強化した食事を与える。それはいわゆる、ビタミンが豊富に含まれた栄養的な食事だった。
その結果ネズミは、アルコールへの興味を大幅に失う。そしてその悪習慣を、綺麗に断ち切ることができたと報告されている。
つまり健康的な食事により、アルコール依存が減少した。そしてその栄養食とは、以下の栄養素を豊富に含むものである。
- ビタミンA・D・E・C
- ビタミンB12・B6・B1
- カルシウム・マグネシウム・コリン
- イノシトール・ナイアシン
- 豊富なたんぱく質
確かにお酒を飲みたい!と思った時を振り返ると、日々の食事内容が、大変残念だった記憶がある。777円の大盛りガーリック炒飯を週4日エンジョイし、残りの3日間はスタ丼飯増し肉増しを食べていた記憶がある。
そんなパチンコで散財した学生の様な食事をすれば、栄養だって欠乏する。そしてその日々の栄養素の欠乏が、私のお酒欲を少なからず促進してしまっていたのである。
さらにやはりその文献でも、食事における栄養補給が重要とされていた。同時にその書籍では、栄養学を専門医師への診断も推奨されていた。
やはり栄養の欠如は、何かしらの欲望を引き起こすのか…。
そう考え、時にはガチャピンみたいな色のドリンクも常用した。その結果、お酒への欲望がかなり軽減したことを覚えている。
代用品を使った節酒方法
カフェインが有効だと友人に言われれば、コーヒーやチョコを。飲み会で口寂しい時には、スルメやガムを試してみた。
ただこれらの代用品は、別の依存を生む可能性も否定できない。特にお菓子などの嗜好品は、逆に私を虜にしてしまった。
そのため常用するならば、体に負荷の軽い代用品。そして限りなくお酒の爽快感に近い、飲み物系がベストだと考える。
結果、私が最終的に愛用した代用品は一つだけ。その代用品とは、無糖炭酸水である。
非常にありきたりで大変申し訳ないが、この無糖炭酸水には大いに助けられたのだ。活用方法はいたって単純で、お酒の二文字が脳裏に浮かんだ瞬間に冷たい炭酸水をゴクリといただくだけ。
勿論炭酸水は旨ければ旨いほど良く、時にその爽快感はお酒を超える。そして炭酸も強い方が、よりお酒に近い快感を得られるだろう。
さらにここで大切なのは、ある程度の満腹感に繋げること。食事と炭酸のダブルコンボで、食に対する満足感をかち上げると最高である。
この無糖炭酸水によりお酒は大幅にカットされ、同時に一口でメーカーが充てられるほどの炭酸水マニアに変貌したくらいである。しかし冷たい飲物の一気飲みは非推奨のため、本来は無糖+常温炭酸水がベストと言えるだろう。
環境改善による節酒方法
何かを始めようとするなら、環境は最優先に変えなければならない。しかし環境とは、意識しなければ改善しづらい要素でもある。
なぜなら環境改善は、節酒に直結しない要素に見えるから。そして同時に、何を変えるべきか分かりづらいためでもある。
ただ環境改善は、お酒との接点を先回りで潰す効果がある。それはつまり、お酒スイッチが入る機会を激減させてくれるということ。
お酒スイッチさえ入れなければ、そもそも戦いは生じない、つまり『の〇太もジャ〇アンに会わなければ殴られない』というロジックである。
そして当時考案したこの環境改善は、かなり種類が多い。ここでは皆様に適した、お気に入りの方法を見つけていただきたい。
節酒に効果的だった17の環境改善
1 | 無糖炭酸水を1ケース常備する | とりあえずシュワシュワしておく |
2 | お得感から飲み放題を安易に選ばない | いくら沢山飲んでも、お金持ちにはなれない事を強く自覚する |
3 | 最初の一杯を飲み終えた後に、ソフトドリンク(炭酸)を挟む | 二杯目になると、意外と炭酸でも変わらないことを体感する |
4 | 結構ギリギリな現金だけを持ち歩く | 単純に飲めない。優しい先輩、奢ってくれる同僚に注意 |
5 | どえらい美肌のモデルの写真と、鏡を交互に見る | 凹むと同時に奮起する |
6 | 沢山お酒を飲む友人のお腹を触る | 優しい手触りに触れ、ダイエットに奮起する |
7 | 自宅にはお酒を置かない | 単純に高い節酒効果がある |
8 | 間食を禁止する | お酒スイッチが入る機会を出来るだけ減らす |
9 | 自宅から駅までを自転車通勤にする | 自直帰しやすい環境をつくる |
10 | まとめて自炊し、スーパーに行く機会を減らす | お酒に誘惑される回数を単純に減らす |
11 | 日本茶などを嗜む | 『お酒もいいけど、やっぱり和の心だよね』的にお酒の場を回避できる |
12 | 飲酒により影響の出る趣味を始める(筋トレや運動など) | 健康と体調変化を強く感じられる |
13 | とにかく徹底して自炊に目覚める | 雑多なお酒の飲み方が激減する(ペヤング&ビールなど) |
14 | 部屋を掃除する習慣を付け、コーヒーメーカーも買う | 宅飲みがおシャンなコーヒータイムに変化する |
15 | スープ系のご飯を多めにする | 水分により、お酒への願望をそもそも軽減する(初期に有効) |
16 | お酒が及ぼす影響の専門書籍を読む | 単純にお酒に対する恐怖心を覚える(ガチで凹むため、非推奨) |
17 | お酒を根性で一週間辞め、その代わりにできたこと(仕事や趣味など)を全て書き留める | お酒を飲むことの時間的費用を痛感する |
ただこれらの方法は、蓄積する様に効果を発揮する。生活の中でより工夫を凝らすようになり、節酒を一層楽にしてくれるのだ。
そして特にお気に入りの環境改善は、それが17番の飲酒と非飲酒時の時間の使い方比較である。これはお酒を楽しむことの時間的費用、もし飲まなければ何ができたのかという、時間の比較が可能になる。
まず単純に、お酒を飲むと私達は行動を制限される。そしてその時間とは、思った以上に莫大な時間が必要になる。
さらに時には、酔いで行動不能になる時間すら生まれてしまう。これはお酒を飲み過ぎる、もしくはお酒により脳が麻痺することの弊害だ。
普段の生活とは全く違う、お酒に行動を奪われている時間。その間はいわば、常に三の倍数にぶち当たるナベアツの様なものかも知れない。
- 飲酒自体の時間
- 酔いが覚めるまでの時間
- 飲酒による翌日の効率低下
簡単に言えば、飲むのにも、酔いが冷めるまでにも時間がかかるよね?ということ。そして、次の日の仕事も、少し効率悪くなるよね?ということだ。
さらに、それが毎日のことになれば、すんごい時間が浪費されるよと。その浪費された時間を意識すると、節酒が上手くいったよ(*‘∀‘)!というお話である。
節酒で100時間余裕ができたからといって、100時間仕事できるわけではない。むしろその中の数時間を、心地良くお酒を飲むべきかもしれない。
あくまで大切なのは、日々のバランス。本当に優先させるべき行動が死守されるなら、お酒も時にはOKだと考える。
そのため今も昔も、完全な禁酒を求めたことは一度もない。むしろお酒が与えてくれた空間に、心から感謝したい。
ただしそれでもなお、節酒のもたらす有効性は計り知れない。それは自制心育成や健康管理・時間捻出に最高だから。
そのためもし皆様がお酒を少し控えたいと思った時、この記事がお役に立てれば最高に幸せです…(*‘∀‘)
絶品ロカボおつまみ!:高たんぱく低糖質おつまみ!🍪
無糖炭酸水でスカッとするなら『泡水』
そして最後に、是非とも一つだけお勧めの商品をご紹介させていただきたい。こちらは怪しげなサプリでもなんでもなく、ただシンプルに超美味しい炭酸水である。
その名は、泡水。こちらのサイトでも繰り返しご紹介させていただいている無糖炭酸水である。
中には横浜に住んでいるにもかかわらず、都内の私の家から2リットルボトルをコッソリ持ち帰った友人もいるくらい。それほど美味しい、皆様の節酒のお供にしていただきたい逸品である。
価格も非常にお安く、スーパーで炭酸水を購入するより全然お得。是非この機会に、AMAZONでその評価だけでもご覧いただければ幸いです!
その反動で感じられる、休日の解放感。圧迫感の落差が与えてくれる、ちょっとした幸せ感。
毎日ステーキは飽きるけれど、時々食べると泣くほど美味しい。そのロジックは、あらゆる事に当てはまるかもしれません(*‘∀‘)!
……。
いや…。やっぱり毎日ステーキでも、全然いいかな…( ゚Д゚)