私にツボは効きませんでした。
もし皆様が、絶対に合格したい資格や大学があるならば。勉強中に邪魔をする睡魔には、何卒完全勝利して欲しい。
しかし眠くなってから対策をしても、根本的な集中とは程遠い。なぜなら勉強に求められるのは、そもそも睡魔を寄せ付けない集中力なのだから。
勉強や仕事効率を引き下げる、お邪魔虫『睡魔』。本日は彼らにお引き取り頂く、勉強中に眠くならない集中法をご紹介します!
同時に本記事でも眠くならないように、分かりやすいイラスト付きで。実際の国家資格合格にも一役買った、本当にやり易い方法だけをご紹介します。
- 本当に眠くならない試験勉強術が分かる
- 具体的でやりやすい、短時間で勉強効率を上げる方法が分かる
- 一日の勉強計画が、もっと楽しくなる
勉強中の眠気は超最悪
いきなりで申し訳ありませんが、少し昔の話をさせてください。著者が進学予備校で勤務していた頃、常に意識していたことがございます。
それは、受験生の質。いわば受験勉強に対してどんな姿勢で挑むのか、受験生としての心構えのお話です。
しかし勉強に対する経験値は浅く、その多くが「何をしていいのか分からない」レベルから。そのため隣接する上級クラスとの実力差は、偏差値だけでなく勉強自体の効率の良さにも表れていました。
その度に彼らにお伝えしたのが、本記事の結論ともいえる部分。それは眠くなること自体が問題だと、強く自覚することです。
ここだけ聴けば、かなりムカつく強者の理論。それはまるで昔ながらの体育系講師が、竹刀を振り回しながら叫びそうな精神論です。
そのため皆様のペースでお読みいただけるため、この本当の意味合いを文字に興させてください。少し長めの記事になるかもしれませんが、ゆっくりお読みいただければ幸いです。
格段の差が出る二種類の勉強
短期間で難関大学に合格する生徒、五年以上勉強しても第三志望にもかからない生徒。その違いは、一体どこに存在するのでしょう。
星の数ほどある要素の中で、個人的に最も重要だと思う彼らの違い。それは『受け身の勉強』か『攻めの勉強』かという、勉強に対するスタンスです。
つまり勉強の結果は地頭の良さだけでなく、知識等をどれだけ短時間で吸収できるかという勉強効率にも左右されます。これはたった一日でも差が付く要素であり、勉強期間が長ければ長いほどその差は如実に表れます。
つまり日々の勉強効率の良さこそ、受験の結果を90%以上決定づける重要な要素。極めて当たり前ではありますが、これは8年間の講師期間で疑いのない事実です。
そしてその日々の勉強方法には、前述の『受け身の勉強』と『攻めの勉強』が存在します。こちらは本記事の展開に非常に重要なため、少しご説明させてください。
単調になり易い『受け身の勉強』
その主な演習内容は、担当講師の指示やその試験に一般的な参考書などで決定されます。いわば「これをやれば受かる!」と公言された演習内容を、日々こなすことが最大の目標です。
しかしデメリットとしては、やはりいつも変わらない強度のために達成感が少ない+中だるみも多い。勉強ペースを守り易いというメリットは大変良いのですが、その反面非常に退屈な勉強になり易い。
つまり勉強に関しても、筋トレと同じく慣れてしまうとさらに高い強度が必要となるということ。そのため日々の勉強に関しても、最も集中できる演習方法を常に模索しなければなりません。
高集中の施策を講じる『攻めの勉強』
それは使用する参考書は同じでも、効率を求める意識が全く違うということ。その結果同じ10分間の演習であっても、知識の吸収力には天と地の差が生じます。
少し極端ですが、受け身の10時間より工夫された3時間の方が遥かに勉強効率は優れています。それほど安定的で予定調和な勉強には、慣れと睡魔に邪魔されやすい問題が残ります。
- まとまった2時間の勉強時間を、1日に3つ作る
- 朝一で過去問解答の速読を行い、脳の回転を上げる
- 連続で2時間以上勉強せず、間延び勉強を一切しない
- 勉強効率が下がったら、その日はスパッとやめる
- ポモドーロで完全管理し、余分な勉強時間を作らない
- 自分の集中力の持続時間を、正しく見極める
- ノートにまとめない(ノート完全禁止法)
- 1度理解した内容は、1か月後に見る
- 完全に理解できた問題は、思い切って捨てる
- 安心感より危機感を感じるために、とにかく問題を解く
なぜなら人の集中力は無限ではなく、時間のある休日でも10時間集中できることは極稀だから。私自身も土日で20時間やりまっせぇ(*‘∀‘)!と良く意気込んでいましたが、意外と平日より勉強できなかったりしていました。
それは時間がたっぷりある安心感や、集中力ではなく演習量をベースに勉強内容を組み立ててしまったことが原因です。つまり受験勉強全体で見ると、短時間で集中できることが合格の鍵となります。
特にお仕事・学校・家事等でお忙しい方にとって、1時間でも確保することは容易ではありません。つまり本当に重要なのは、短時間で最高の集中力を確保することです。
しかもそれは1日1回ではなく、時には1日複数回訪れます。そのため最悪の場合には、眠気と戦うだけの一日だった…と日記に綴ってしまうこともあるでしょう。
勉強中の睡魔がもたらす悪循環
まず多くの受験生様は、受け身の勉強になりやすいのが事実です。今日は昨日の続き…( ..)φと、いつも変わらぬテンションで机に向かってしまいます。
つまりは自分に合った集中力UP対策が施されておらず、睡魔もガンガン邪魔してきます。そして睡魔が過ぎ去った後に残るのは、以下の最悪の悪循環です。
- 睡魔が辛くて勉強が嫌になる
- 勉強すると睡魔が来ると、不安になってしまう
- 勉強した錯覚だけが残り、結果が出ない…と凹む
- 自分は勉強に向いていないかも…と、思い込んでしまう
そのため眠くなっちゃった…程度で終わらすべきではなく、睡魔てめこら(o゚益゚)ノ!と、全力で事前に叩きのめす必要があります。
そもそも勉強中の睡魔は、避けられます。例外なく訪れるものではなく、中には数十回に一回しか睡魔を感じない受験生も存在します。
つまり睡魔とは、改善すべき現象ではなく回避すべき現象だということ。いわば登場してから慌てて退治するのではなく、事前に寄せ付けない工夫が必要不可欠です。
勉強中の睡魔を完全破壊するには?
勉強中の睡魔を完全予防するには、具体的に以下の対策が効果的です。
そしてその重要度の比率は、予防9:治療1。眠くならないための予防策に比重を置いて、勉強中の睡魔と完全に別居しましょう。
まず眠くならない勉強法に重要なのは、常に集中できる状態をキープすること。それは周囲の環境だけでなく、勉強時間や集中力自体の性質も知ることが重要です。
またここからは複雑なことは申し上げず、分かり易い表現だけでご説明させてください。研究結果に諸説ある内容も含まれますが、ご自身が最もやり易い部分だけを抜粋していただければ幸いです。
勉強時間はワンセット30分
そのため一回の勉強時間は理論最大値の90分ではなく、ワンセット25分が最もお勧め。これは皆様の集中力が衰える直前の、最も集中できる部分だけを活用する方法です。
そしてこのワンセット30分を4回繰り返す、計2時間の一括りが非常に高い集中力を維持できます。こちらはご存知ポモドーロと言われる時間管理テクであり、勉強中の眠気予防策としては最高です。
さらにこの2時間のまとまりを、可能な限り一日の中に配置します。難関試験を目指す方ならば1日3セット以上、計6時間以上の演習時間を最小ラインに定めるべきでしょう。
そしてここで注意すべきは、この2時間のまとまりを連続で配置しないこと。最低でも各セットの間隔を30分以上開けると、睡魔が訪れる頻度も激減します。
一日一回長時間の集中タイムを
そのため実際の試験を想定して、日々の演習時間に「90分以上集中する時間」を追加で設定します。これは実試験を想定した長時間集中トレ―二ングであり、最も集中しやすい朝の時間がお勧めです。(※センター試験のように試験が午後にある場合もアリ)
眠気を防ぐ完全無音に
まず超集中するには、視覚的・聴覚的に気になる要素を減らさなければなりません。例えば机に筆記用具以外何も置かない、スマホの電源を切るなどの小さな工夫などです。
特に周囲の話し声は集中力の大半を奪うため、完全シャットアウトをお勧めします。ちなみに使用する耳栓は、長時間の装着でも痛みを感じないソフトなねじりタイプが最高です。
しかしこの耳栓の無音環境は、むしろ眠気を吹き飛ばす集中力を生み出します。眠くなるどころか、逆にどっぷり集中するためのアイテムでございます。
そもそも静かになると眠くなるのは、ヒマだから寝ちゃおうかな…(*‘∀‘)と脳が反応するため。そのため高い集中力で勉強に没頭できれば、耳栓で眠くなることは決してありません。
先にテンションを上げる
それは一日の最初25分に、高速で解答できる問題を実施するという方法です。その効果は非常に多く、脳の回転UP・自信が溢れる・勉強が楽しくなるなどの複数の効果があります。
- 過去問の解答だけを、出来るだけ早く速読する
- ノートをコピーし、赤丸でチェックを付けまくる
- パラパラ(単語帳)を音速で行う
- 前日間違えた問題だけを、ひたすら解きまくる
そうすると脳の回転も一気に高まり、同時に演習量が稼げることで少し安心します。実はこの量をこなしたという安心感も、意外と重要な要素です。
さらに間違えた問題だけをひたすら解くと、脳の回転だけでなく記憶も定着しやすい。そのためいつも勉強のラストには、間違えた問題だけに付箋を付けるのが習慣でした。
この方法なら集中力のピークを維持したまま、睡魔も非常に訪れにくい。同時に長期間の勉強でも、質の高い集中力を維持できるでしょう。
5分休憩は有意義に使おう
- 椅子から降りて、軽く屈伸する
- 窓を開けて空気を吸う
- 水分を取り過ぎない
- 次の25分を始める時には、毎回姿勢を治す
そのため5分間休憩では一度椅子から降り、10秒を犠牲にして屈伸を行うと良いでしょう。さらに新鮮な空気を吸い込む方法も、王道ながら最高に効果的です。
同時に水分補給は想像より集中力を奪うため、ペットボトルなどは鞄に入れるべきかもしれません。特にトイレが近い方は、トイレに行って戻ると集中力が低減している場合がございます。
参考書は少な目ぐらいがちょうど良い
ただそれは司法試験や会計士試験のような、そもそもの科目数が多い試験の話ではありません。ここでいう参考書の多さとは、一科目に対する参考書の過剰保持に関してです。
例えば税理士試験の場合は、簿記論・所得税法・財務諸表論・相続法・法人税法・酒税法・消費税法・事業税・固定資産税・住民税…う、うわぁぁ(;’Д’)!!
つまり、めっちゃあります。ただこれらは数年前の情報のため、現在科目が変更されていたらごめんなさい。
そしてこれほど単元が多い場合は、1単元につき参考書は多くても2冊程度です。なぜなら物理的に回しきれないという事実を、多くの方が雰囲気的に察知されているためです。
著者にも経験がありますが、この場合は参考書がめっちゃ増えやすい。時に基礎参考書・実践問題集・過去問…とバリエーションを増やし、さらに仲間が続々と押し寄せます。
この現象は、自分の参考書が出題範囲を全網羅できていなかったら…という不安が原因です。実践問題集の数を増やし限りなく100点に近づけたいオーバーキル願望ともいえるでしょう。
- 全部終わらせないと!と、常に意識してしまう
- 終わらない=抜けがあると、不安を感じてしまう
- 同じ問題に繰り返し遭遇する(良いことだが高頻度すぎる)
- 意識が分散する、荷物が重い
- 一冊を繰り返すことのメリットが享受しにくい【重要!】
それはいわば職人の勘とも言うべきか、反射や慣れというべきか…。ちょっと表現が難しいのですが、一冊を繰り返すことで養われる経験値は半端ではありません。
以前国家試験を受けた時、一人の友人と一緒に受験をしました。彼はもともと阪学出身で非常に頭脳明晰でしたが、ただ勉強を始めるのは非常に遅かった。
その試験は例年冬に実施されるのですが、彼が勉強を始めたのはまさかの6月。残り半年もない状態でしたが、彼の勉強方法は完全に異質でした。
その彼が取り組んだ演習とは、過去問20年分と実践+演習問題集の2冊だけ。あとはひたすら集中力を高め、ポモドーロ&演習工夫だけを繰り返す勉強方法でした。
そして試験は、一発合格。例年4%程度の合格率だったにも関わらず、彼は満点近い自己採点を鳥貴族で見せびらかしてきたのです。
もちろん時間に余裕があり複数の参考書をこなせるのなら、それに越したことはないでしょう。ただ多くの場合は、数をこなすより絞り込み&徹底演習を優先すべきです。
特に過去問が効果的!と言われる簿記やFP等の類では、大量の参考書・実践問題集は時に弊害になりかねません。それでも頻繁に誘惑されるようならば、本屋さんと少し距離を置かれるべきかもしれません。
ここまでご覧いただき、本当にありがとうございます!ここまでが眠気を寄せ付けない、集中力を高める勉強法の一例です。
では最後に、万が一眠くなった場合の対策もご紹介します。一体どうすれば、瞼を勝手に閉じる妖怪を退治できるのでしょうか。
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