長老的スーパーフード。
多数の栄養食材が話題をさらう、ダイエット・モデル業界。そんな群雄割拠のスーパーフード界で、今も愛される食材があります。
その名は、チアシード。5000年以上も前から愛され続けている、メキシコ・グアテマラ出身のミントの種です。
本日ご紹介する、チアシードのダイエット効果。その栄養価と美味しい食べ方を、イラスト付きでご紹介します!
- ちょっと気になっていた、チアシードの効果が良く分かる
- 実は結構危ない、チアシードの安全な活用法が分かる
- 置き換えにも最高な、使える食べ方が分かる
チアシードの効果と栄養素
初めてチアシードを拝見した時、隠し切れないオシャレ感に驚きました。その歴史は古く5000年にも及び、愛用者の大先輩はマヤ・アステカ文明まで遡ります。
さらに食品だけでなく、薬や化粧品としても広く活用されています。
まずその愛される理由は、ずばり以下の特徴を持っているから。これらの特徴はボディメイクと美肌作りに大きく貢献してくれる要素ばかりです。
そしてその使い易さと体感しやすい効果こそ、チアシードがダイエット食材界で生き残った最大の理由です。
そんな仙豆みたいな効果を期待していた時期が、私にもありました。ただ実際のチアシードは、かなり尖ったステータスをお持ちです。
その栄養価は、ずばり以下の通り。この中でぶっ飛んでいる栄養値は、実は数種類だけなのです。
- タンパク質:1.6g 推奨量の約1.7%
- リン:122mg 推奨量の約17%
- マグネシウム:47㎎ 推奨量の約15%
- カルシウム:55㎎ 推奨量の約9%
- 水溶性食物繊維:3g 推奨量の約7%
- オメガ3(αリノレン酸):1.940㎎ 推奨量の約79%~118%
もっといがぐりのようなグラフになると思いましたが、チアシードの栄養素はこんな感じ。実はスーパーフードと言えど、マルチビタミンのように必要栄養素を網羅しているわけではありません。
そして上記成分から期待されるチアシードの効果は、ズバリ以下の通り。期待できるレベルに差はあれど、福袋並みに沢山の効果をお持ちです。
チアシードの成分に期待できる効果
期待される効果 | 効果に繋がる成分 | 効果 (体感+臨床効果) |
免疫力の強化 動脈硬化予防 アレルギーの抑制 |
αリノレン酸 (オメガ3の効能) |
★★★ |
骨粗鬆症予防 | リン・マグネシウム | ★★★ |
イライラ解消 うつ病改善 PMS改善 |
αリノレン酸 (オメガ3の効能) |
★★★ |
便秘解消 | 食物繊維 | ★★★ |
アンチエイジング 美肌効果 |
各成分の複合効果 | ★★ |
ダイエット効果 | かさましによる低カロ化 | ★★★★ |
ちなみにこのαリノレン酸は、体内で残りのオメガ3であるDHAとEPAに変換されます。つまりチアシードには、DHAとEPAが持つ以下の効果も期待できるでしょう。
- アトピー等のアレルギー緩和・免疫力増強
- 保湿効果・代謝促進による美肌・美容効果
- コレステロール値・血圧抑制による生活習慣病の予防
ただしこのチアシード、実は亜麻仁油と同じく脂質を豊富に含んだ種子でもあります。効果も非常に酷似しており、亜麻仁油の食材バージョンと言えば分かりやすいかもしれません。
そのため脂質とカロリーもガッツリ含まれ、大さじ1杯当たり脂質3.2g・カロリー45kcalと結構高め。卵の約3倍の熱量を誇る、高カロリーに分類される食材なのです。
いきなりヘルシーなイメージを脱ぎ捨ててしまった、本日主役のチアシードさん。ダイエットにも効果的!と言われていたのは、単なる企業戦略だったのでしょうか。
いえ実は、これらの栄養素だけでも十分すぎるほど優秀です。大さじ1杯で推奨量79%のαリノレン酸と7%の食物繊維が含まれる、超優秀食材なのです。
ただそれらの栄養素は、あくまでもチアシードのおまけ的な存在と言えるでしょう。本当に注目すべきは、チアシードのかさましによる低カロ・低糖質化です。
しかもそのかさましっぷりは、ちょっとやそっとではありません。まさに飯戦のセルを彷彿とさせる、圧倒的な膨張量が人気の秘密です。
超使いやすいチアシードの特徴
その点このチアシードは、続けやすい要素が多数あります。それは低価格・作り易さ・過剰成分の少なさ、そして食べ易さです。
まずスーパーフードを始めとするダイエット食材には、主に二種類の食べ方が存在します。そして今回の主役であるチアシードは、ずばり右の『混ぜ込みタイプ』です。
そしてこの『混ぜ込みタイプ』は『単体で食べるタイプ』よりも継続しやすい。それは以下の特徴を持ち、工夫次第で食生活を変えなくて良いためです。
- 気分や体調に合わせて、入れる量を簡単に調節できる
- 幅広い食材と組み合わせられ、飽きにくい
- 多くが低価格のため、財政的に続けやすい
適度なカロリーと膨張によるかさまし
さらにチアシードは適度なカロリーと脂質を含むため、蒟〇畑のように人工的なゼロカロリーで満腹感を狙うわけではありません。そのため満腹感も継続しやすく、同時に過度の栄養失調にも繋がりにくくなります。(※チアシードでも過食は厳禁)
特に水分を含む食べ物なら、このチアシードの独壇場。それ自体は無味無臭のため、様々な置き換えに効果を発揮するでしょう。
置き換え食材(チアシード大さじ1) ※保水により大さじ5杯分に膨張 |
効果 |
ヨーグルト (大さじ5と代用) |
-11kcal (満腹感+食物繊維) |
アイスクリーム (大さじ5と代用) |
-117kcal (満腹感+食物繊維) |
コーンフレーク (20gと代用) |
-31kcal (満腹感+食物繊維) |
ミューズリー (20gと代用) |
-30kcal (満腹感+食物繊維) |
オートミール (25gと代用) |
-50kcal (満腹感+食物繊維) |
プリン (大さじ5と代用) |
-18kcal (満腹感+食物繊維) |
さらにチアシードに含まれる糖質は大さじ1当たり僅か0.5gのため、効果的な糖質オフが可能です。カロリーカットだけでなく糖質もこっそり奪い去る、ギムネマも真っ青の働きっぷりではないでしょうか。
ただその分かさまし効果も凄まじく、低カロ・低糖質化に非常に有用。同時に食物繊維と満腹感も追加されるため、健康的な置き換えダイエットが可能になります。
ただし。
これほど使い易いにも関わらず、一部で副作用や異変も報告されています。というのも実はこのチアシード、使い方が意外とシビアなのです。
さらに中には逆効果となる食べ方も存在するため、シンプル故に扱いが難しい。まるでダークサイドに落ちたダークシードル、一気に味方から敵に寝返る食べ方もあるのです。
チアシードの作り方と美味しい食べ方
まずチアシードの作り方は非常にシンプルで、約10℃~42度のお水で戻すだけ。ちなみに水の分量は3倍以上ならどれほど多くてもOK。なぜなら十分吸水したあとは、それ以上吸水しないためです。(※食べる際は水気を切って)
実際に作ってみると、ズバリこんな感じ。腹持ちが非常に良く、ぷるぷる食感はタピオカの弟子といったところでしょう。
しかし味わいにクセはなく、どんな食材とも仲良くできる。ちなみに個人的に最もお勧めの食べ方は、以下の二種類の方法です。
カスピ海ヨーグルト+チアシード
なぜならチアシードは少量の脂質を含むため、ヨーグルトは無脂肪でも全然OK。甘みは全くありませんが、衝撃的なほど快便になる逸品です。
カスピ海ヨーグルトの相当に高い整腸作用も併せ持つため、別次元の快便にご興味がある方は、是非お試しください。
カスピ海ヨーグルト+チアシード+プロテイン
味わい・PFC・作り易さ、全てにおいて最高傑作。夏場のロケで溶けたドーモ君のようなビジュアルですが、2018年序盤にヘビロテした減量期の相棒です。
もちろんその味はプロテインに左右されますが、甘くて美味しいプロテインを使うと良い意味でただのデザート。しかもカスピ海ヨーグルトの満腹感が高いため、かなりの膨満感をお感じになるでしょう。
また使用したプロテインに関しては、以下のプロテインアイス記事をご参照ください。かれこれ2年近く愛用している、セールを狙えばキロ当たり1200円で買えるクレイジーな逸品です。
また保管期間は2週間可能との記載が多く見られますが、個人的には水道水自体の腐敗が怖いため3日以内に消費。もちろんボルビック等の高純度の水で戻しされている方は、記載通り2週間以内にご利用になられると良いでしょう。
チアシードの注意点と副作用
まず気にするべきは、このチアシードが成長真っ盛りの種であるということ。つまり発芽毒と加熱にも、配慮が必要なのです。
具体的にはこのチアシード、以下に注意が必要です。これは前述の10℃~42℃の温度設定にも関係する、栄養素を失活しないためのポイントです。
- 水戻し12時間未満で使用しない(生食の絶対禁止)
- 味噌汁やスープなど、43℃以上で加熱しない
- ジュース・ヨーグルト等の、糖分・粘度を含む水分で戻さない
水戻し12時間未満で使用しない(生食の絶対禁止)
そして発芽米のチアシードに含まれる種子毒の名前は、アブシシン酸(ABA)。こちらは発芽玄米やブロッコリースプラウトにも危惧された、種子が自分自身を守る自己防衛アイテムです。
同時にチアシードの生食は、絶対禁止レベル。それは発芽前はアブシシン酸の危険があるだけではなく、物理的に危険なのです。
なぜならこのチアシード、めっちゃくっつくのです。そのため生のまま食べて体内で吸水すると、どえらいことになります。
大切な体内の水分をごっそり奪うだけでなく、時に食道での窒息事件も報告されています。もし喉元などでピタッとくっついたら…考えるだけで恐ろしい、チアシード事件と呼ばれる大問題に発展するでしょう。
43℃以上で加熱しない
そのため熱を帯びた料理のかさましは、チアシードには不向き。時に『味噌汁・スープ・プリン(冷ます前)』に入れるレシピ等も拝見しますが、栄養素の失活を引き起こす可能性があります。
そのため料理のかさましに使う場合、水で戻したチアシードを冷たい素材に混ぜ込む必要があります。ヨーグルトやアイスのひんやり系なら、αリノレン酸もニッコリです。
糖分・粘度を含む水分で戻さない
やはりチアシードは植物の種であるため、発芽のトリガーになるのは自然の水だという見解が強くみられます。勿論ジュースでもかさまし(ゲル状に保水)はされますが、深部の発芽自体ができない危険があります。
確かにジュースで発芽させると美味しくて簡単だけれども、安全性を考慮して水で戻しましょう。さらに粘度の高いヨーグルトなどで戻す場合、かさまし自体が上手くできない場合も散見されます。
そのため少しご面倒でも、水で戻してから食材に加えてください。これこそチアシードと私達の、美味しいお約束と言えるでしょう。
チアシードの副作用
- 肌の痒み :含有されるリン・カリウムによる
- 下痢・軟便 :食べ過ぎ(推奨は一日大さじ1程度)
- 過度の満腹感 :生食による体内での膨張
- アレルギー反応:チアが食物であることによる
- 頭痛・胃痛・めまい等:血圧降下による(低血圧の方に見られる)
そのためチアシードに関しても三食全てを置き換えず、少し試して体調変化をご確認ください。500gも買って食べられなければ、もったいないお化けにブッ飛ばされます。
αリノレン酸を含むオメガ3の血液サラサラ効果による影響や、食物繊維の取り過ぎなど。過剰摂取を気を付けながら、是非チアシードをご堪能くださいませ!
本記事参照文献・研究論文
2.臨床的うつ病のリスクの食事摂取量
3.魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病との関連について (オメガ3とうつ病の関連性)
幼少期にハマり倒した、つぶつぶ蜜柑にそっくりな快感食感。どうやらチアシードのお陰で、私のつぶつぶライフも復活しそうです!
ラーメンに入れられないのは残念だけど、きっとプロテインアイスで復活させるから。その時は是非、ご自慢のツブツブで魅了していただきたいっ!
じゃ!楽しいかさましライフを(*‘∀‘)!